鉛・クロム・PCB等有害物質の除去方法とは?
~除去方法・オススメ製品をご紹介~
近年、高度経済成長期に建設された建造物や構造物の建て替え時期を迎えており
橋梁の耐震性や補修工事の需要が高まってきています。
塗料には、耐久性能を向上させる目的から、鉛・クロム・PCB等の有害物が含まれているものも多く
これらは人体に対する毒性が非常に強く、発がん性がある他、皮膚障害や内臓疾患などを引き起こす事例もあります。
素地調整で問題となる主な有害物質
鉛
従来、塗料⽤原料の中に多く含まれていた重⾦属の⼀種で、鉛の化合物は防錆塗料して使用されてきました。 食物由来の量では、自然に体外に排出されるため問題はありませんが、血液中の鉛濃度が高くなると中毒症状が出て、脳や神経に影響を与えることがあります。その為、現在は鉛の入っていない塗料が主流になってきています。 含有量に関わらず「鉛中毒予防規則」の適⽤を受ける必要があります。
クロム
鉛同様、従来の塗料原料中に多く含まれているものがあり、六価が一番毒性が強いと言われています。 手足や顔などに発赤や発疹を発症します。また、鼻の粘膜や喉へも炎症が生じやすく、重症になると鼻中隔の内部の組織にまで炎症が及ぶことがあります。 その為、現在はクロムの入っていない塗料が主流になってきています。 含有量が重量の1%を超えると「特定化学物質障害予防規則」の適⽤を受ける必要があります。
PCB
PCBとはPoly Chlorinated Biphenyl(ポリ塩化ビフェニル)の略称で、人工的に作られた油状の化学物質です。昭和40年代に製造された塩化ゴム系の一部塗料に可塑剤として用いられていました。 体内に蓄積しやすく、中毒症状としては、初期には目やに・爪や口腔粘膜の色素沈着などが発症し、ついで座瘡様皮疹・爪の変形・まぶたや関節の腫れなどの症状が出てきます。 含有量が重量の1%を超えると「特定化学物質障害予防規則」の適⽤を受ける必要があります。
塗料の剥離作業についての通達
鉛等有害物質が含まれている塗料の剥離作業対して、厚生労働省労働基準局安全衛生部より、「鉛等有害物を含有する塗料の剥離や描き落とし作業における労働者の健康障害の防止について」 という通達が平成26年5月末に出されました。
- 塗布されている塗料中の鉛やクロム等の有害な化学物質の有無について把握している情報を施工者に伝えるほか、塗料中の有害物の調査やばく露防止対策について必要な経費等の配慮を行うこと。
- 湿式による作業の実施、作業主任者の選任と適切な作業指揮の実施、有効な保護具の着用等を実施すること。
- 剥離等作業は必ず湿潤化して行うこと。
- 隔離区域等内作業場に粉じんを集じんするため適切な除じん機能を有する集じん排気装置を設けること。
- 洗身や作業衣等の洗浄等を徹底すること。
- 電動ファン付き呼吸用保護具又はこれと同等以上の性能を有する空気呼吸器、酸素呼吸器若しくは送気マスクを着用させること。
鉛・PCB等有害物質除去システム
各種関係法令等に則り作業者の安全の為に、安全な作業空間を作り出す必要があります。
- セキュリティールーム⇒袋状で飛散防止。粉じん等は、静電気でシートに吸着。
- エアシャワー⇒クリーンエアーで衣類に付着した粉塵を吹き飛ばします。
- 負圧集じん機⇒空間の粉じんを吸い込みHEPAフィルターで空気清浄化。内部も外部にもクリーンエアを。
商品紹介
まとめ
いかがでしたでしょうか。 正しい処理方法や環境作り・保護具の選定を行い、作業を行いましょう。 取り扱い商品のお問合せにつきましては、ROKURI STYLEまで!
※本ページは下記ウェブサイト・規則・通達・カタログに基づき作成しております。※掲載情報は、予告なしに変更・更新、又は削除する可能性がございます。 1.安全衛生情報センターウェブサイト 2鉛中毒予防規則 3.特定化学物質障害予防規則 4.ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(平成13年6月22日法律第65条) 5.改定 廃棄物処理施設内作業におけるダイオキシン類ばく露防止対策(平成26年1月10日基発第0110第1号) 6.PCB廃棄物の処理作業等における安全衛生対策について(平成17年2月10日基発第0210005号) 別添「PCB廃棄物の処理作業等における安全衛生対策要綱」に講ずべき事項が策定されています。 7.鉛等有害物を含有する塗料の剥離やかき落とし作業における労働者の健康障害防止について(平成26年5月30日基発第0530第2号) 8.改正 石綿障害予防規則(平成26年6月1日基発第0423第6号) 9.労働安全衛生規則第576条「有害原因の除去」 10.好川産業株式会社発行「パントレ」カタログ